C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

撮り直しの銀河M100+NGC4312

先日ベランダで撮ったM100銀河は冴えない色のつまらない写真になったので、遠征で撮り直した。M100銀河はおとめ座銀河団の中でも大きな銀河で、写真のM100の下側にある小さな銀河NGC4328は衛星銀河とあった。左側の更に小さな銀河はずっと遠くで無関係らしい。一方右側の黄橙色の銀河NGC4312はM100からは500万光年くらい手前にあるらしく小型の銀河のようだ。NGC4312に関してWiki記事ではLINER銀河でかつラム圧ストリッピングを受けたと書いてあって何のことか調べてみた。(後述)

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撮影日時 : 2020.03.20 PM20:40~ 撮影場所 : 茶臼山面の木駐車場
機材 : Ginji150(F4,600mm) + MPCC + QHY178MM + Baaderフィルター
    EQ6Pro + ASI120MM + PHD1
撮影条件 : カメラ冷却温度-20℃
    L : 1bin 10分×12枚 RGB : 2bin 各5分×3枚 総露光時間165分
画像処理 : ステライメージ8, Photoshop CC

◆LINER銀河とラム圧ストリッピング
バルジがそれほど明るくない低活動の銀河で我が天の川銀河もこの分類だそうで、バルジの明るい活動銀河(セイファート、クウェーサなど)と区別する呼び方のようだ。この辺りはフムフムと理解は進んだが、ラム圧ストリッピングWiki記事は微分方程式を書いて説明していて、読んでいるうちに寝てしまった(*'ω'*)。
ラム圧は流体関係を扱っていると出てくる用語だが、宇宙でのラム圧効果はいやはや物凄い。銀河団の中では星間ガスが漂っていて、その中を猛スピードで銀河が進んでいくと、星間ガスの圧力を受けて銀河内の物質が後流側に押し流され、やがて銀河内には星を作る材料はスッカラカンの空っぽになってしまうらしい。Hubbleやアルマ望遠鏡撮影のラム圧を受ける銀河の写真には思わずギョギョギョ!!。
参考)
Hubble撮影の銀河(Hubbleのサイト)
 補足 : 銀河は下方向へ猛スピードで移動中で、写真の下側からラム圧を受け、銀河内 の物質が上方                 (後流)へ押し流されている。
 → https://spacetelescope.org/images/heic0911b/
アルマ望遠鏡撮影の銀河(ALMAのサイト)
   → https://alma-telescope.jp/news/jellyfish-201910