C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

きりん座の星雲 Sh2-207と208

どちらも小さい星雲で写真やや左下の赤丸がSh2-207、しかしSh2-208はどこ???と言うくらいに小さい。Sh2-207のちょい右斜め下に小さくて暗い赤の丸っこいヤツだ。試写画像で写野確認をやってもSh2-207もなかなか分からない。これかなぁーーーと言う具合だ。画像処理もフラット補正で手を焼いて時間がかかった上に、仕上げてみれば何だか冴えんなぁーー。

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撮影日時 2021.11.03 PM20:00~ 撮影場所 : 茶臼山面の木駐車場
機材 : FC100+FC35+QHY9+Optlong LRGB,Haフィルター
   SysScan On GPD + ASI120Mmini + PHD2(APT撮影)
撮影条件 :-20℃, L : 1bin 10分×6枚、Ha :1bin 15分×4枚、RGB : 2bin各5分×4枚
総露光時間180分
画像処理 : PixInsight, Photoshop CC

◆フラットデータの再考
前記事でフラットデータが余りに合わず過補正になってしまった事を書いたが、同じ機材で撮ったこのきりん座星雲のデータも、程度は良いがやはり過剰補正になった。フラットデータの撮影は、ELパネル光源でAPTのフラット撮影支援ツールを使って露光時間を設定したもので、ADU値が一定範囲になるような設定となる。これで撮影したフラットデータで今まではそう問題とはならなかったが、何故か今回は全く合わない。
まともな補正ができる条件を探してみようとやってみた。やり方は露光時間を変えて試写し、そのデータでPixInsightでフラット補正した結果で判定とシンプルだ。作業は単純ながらフィルター毎に撮影しては確認となるので時間は結構かかる。
調べた結果は、APT(Astophotography Tool) 設定条件で撮影したものは、フィルターに関係なく16ビット階調値21000前後になるが、フラット補正適正となる諧調値は
 Lフィルター :  56000, Haフィルター : 2300,  RGBフィルター : 32000~52000
となり、APT設定の撮影結果とは随分違った。これらのフラットデータを使って補正すれば当然過補正は無くなったが、困った事か起きた。Haフィルターでの2300はbiasやdarkデータで補正すると、最小値は0以下となって使えない。biasのみの補正なら何とか0以下は回避できるので、取敢えず今回はこれでやってみた。
もっと調べないと訳が分からずで、フラットデータは全く悩ましい。