C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

ろ座銀河団

ろ座銀河団は南中高度が19度と低空なので光害カブリが結構ある。しかしそれよりも駐車場への出入りの車からのヘッドライトで鏡筒内を照らされてしまうのでウカウカしてはいられない。
ろ座銀河団は6000万光年とあり、おとめ座銀河団と同じ程度の距離なので、600mmクラスの望遠鏡でも写せる大きさの銀河が複数あるが、低空過ぎて綺麗に写すのは至難だ。写真右の銀河はこの銀河団で一番格好良い2本腕の渦巻き銀河NGC1356でカラフルで目立つが、左の銀河団メンバーは楕円ばかりで華が無い。
因みにこの画像処理でフラット補正した画像には唖然となった。下の写真はその一部なのだが、北の空で撮った画像ではこれほど異様な画像にはならなかったので、ベランダ撮影より少しマシな程度の光害環境が原因のようだ。ベランダ撮影ものはフラット補正がまともにできた試しが無い。

f:id:kenwoodyjoy:20211109213926j:plain撮影日時 : 2021.11.03 PM23:40~ 撮影場所 : 茶臼山面の木駐車場
機材 : FC100+FC35+QHY9カメラ+Optlong LRGBフィルター
   SynScan On GPD + ASI120M-mini + PHD2(APT撮影)
撮影条件 : -20℃, L:1bin 10分×6枚、RGB : 2bin 各5分×4枚、総露光時間120分

◆フラット補正後の状態

f:id:kenwoodyjoy:20211109213943j:plain

PixInsightのDynamicBackgroundExtractorと言う背景補正ツールを使うと、こういう酷い背景も補正してくれるので有難い。銀河のような対象だと銀河以外は背景だとして処理すると多少マダラ模様は残るものの、概ねフラットに補正される。