C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

ベランダでやっとNGC7293(らせん星雲)

ベランダからNGC7293を狙って3回目の夜に、やっと一通り撮影できた。3回目の夜もちょい霞んだ空ながら一通り撮影の間は晴れ空が持ちそうで、やっとこ撮れるなぁと嬉しくなった。ベランダ撮影は移動が無い分手軽ながら、APSサイズ近辺のセンサーなど写野の広い撮影となると背景のフラット補正は結構四苦八苦する。200mmレンズなどで撮ったものはほぼ補正不能なほどでベランダ撮影はやらない事にしている。今回は1000mm望遠鏡なので補正は何とかなる。
f:id:kenwoodyjoy:20200919194004j:plain
撮影日時 : 2020.09.15 PM21:00~ 撮影場所 : ベランダ
機材 : TS25cm (F4, 1000mm) + QBPフィルター + QHY9カメラ + Baaderフィルター
   EQ6Pro + ASI174MM mini + PHD1(オフアキガイド)
撮影条件 : カメラ冷却温度-15℃
   L : 1bin 10分×9枚、RGB : 2bin 各5分×3枚、 総露光時間135分
画像処理 : ステライメージ8、Photoshop CC
                 ステライメージでのセルフフラット補正

◆参考) ステライメージでのセルフフラット補正
 ELパネルフラットデータで補正した後にLRGB合成
した画像では右写真のように背景輝度が分布しかつ色むらが出てしまう。
壁や道路からの反射光など光源はあちこちにあるので、こんな状態になる。広がりの少ない星雲や銀河ならセルフフラット方式での補正は大変有効だ。



右の写真はステライメージを使ったセルフフラット
補正による補正後の状態。
かなり補正されるが、画像右下のように補正し切れない部分も出るので、この部分はPhotoshopで補正する。
なおセルフフラット補正で周辺輝度を下げるため、画像周辺の星の輝度が下がってくすんでしまう。
この防止にはセルフフラット補正前の星像を切り取っておいて、補正後の画像に貼り付ける事で星の輝度は
維持できる。ただこれでも色むらを含んだ星色となるので、気になる場合はPhotoshopで補正するしかない。
◆セルフフラット補正前後の星の輝度について(9/20追加)
次の写真は画像左上隅の星像を補正前後で比較した
もの。補正後は星の輝度が下がってややくすんでいる。