タムロンSP200+テレプラスでの"なんちゃって銀河鎖"では酷い星像のため撮影中断したものの、テレプラスを外して他に撮るものが無くなってしまった。機材を片付けてしまうのも勿体ないという事で、おおぐま座の分子雲を狙った。しかしF2.8で露光3時間半でも薄っすらで超淡く、更なる露光が必要のようだ。
超淡い対象では特にフラット補正の影響は大きいが、この画像でも相当手こずった。スカイフラットを撮ってはいたが撮影枚数が少なくてむしろ画像荒れを起こして使えず、ELパネルで撮り直した。SP200ではELパネルでの補正はこれまでも上手く行かず、改めて撮り直しても同じだったが、今回は撮影条件をあれこれ変えてみた。ELパネル方式では、光源の明るさを変えても露光時間を変えても全く駄目で、壁の白クロスにレンズを向けかつ光源は敢えて使わず部屋全体がかなり暗い状態で撮る方法が光度分布はスカイフラットに近くなった。クロスには少し模様があるため、白の画用紙を壁に付けてやってみたが分布は合わない。クロスじゃないと駄目なのだ。クロスでも光源を使うと駄目で、結局遠征撮影に近い条件だけがOKとなった。
望遠鏡でも同じような問題はあるので、望遠鏡でも白クロス方式をやってみよう。
<フラットデータの光度分布比較>
(ステライメージの周辺減光/カブリ補正ツールを使って比較)
Elパネルでの光度分布で補正すると、写真画像中央付近の輝度が高くなる。壁クロスでは中央の高輝度は無くなるが、RGB毎で見ると補正足らずでやや色カブリ気味になるのでまだ十分ではない。強い強調をやる画像ではRGB毎の合わせ込みが要るかも。
撮影日時 : 2018.03.13 PM23:05~ 撮影場所 : 愛知県茶臼山面の木駐車場
SynScan On GPD + ASI120MM + PHD(BYNikonディザリング)
撮影条件 : ISO3200, 5分×43枚 総露光時間 215分
画像処理 : ステライメージ8, Photoshop CC