C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

フラットを悪化させたホントの原因

先日のSh2-236星雲のデータのうち鏡筒反転までのデータが異常でフラット補正出来なかったが、鏡筒反転後のデータは正常で問題なく処理できた。鏡筒反転で何かが動いて正常になったと云う事から思い当たる事があり、再現試験をやってみた。
トラブルの原因は、カメラのマウント内に入れてある
フィルターが外れて傾斜し、まともな受光とならなか
ったと分かった。
フィルターは簡単に外れるため、上側一端をテープで
固定していたが、下側は何もしていない。(写真では
小さなテープを貼ってあるが撮影時には付けていない)
ちょっとした衝撃で固定枠から抜けてブランと垂れ下
がり、Tリングにくっ付けたT2延長リングの内側に
フィルターの一端が引っかかったままになる。
常に引っかかる訳ではなく、テープの張り具合や温度
など要因はいろいろあり一定しない。
2korrレデューサを使う場合にバックフォーカス合わせのためT2延長リングを使うので、反射鏡筒+2korr+Canonカメラの組み合わせでのみでこのトラブルが起こる事も納得できた。

再現試験

フィルターを傾斜させた状態でELパネル光源でライトデータを撮影した。遠征データと同一のフラットデータを使って補正し、遠征データと比較してみると異常フラットを再現している事が確認できた。下の写真の左は遠征撮影データをフラット補正しコンポジットし、背景を見易くするため星を消して階調を切り詰めた。右は再現試験で撮ったもの(10枚撮影しフラット補正・コンポジット)。

なお以前書いた記事(2019.12.04)「フラットを悪化させる意外な要因」は間違いなので削除した。