C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

QHY9カメラでのトラブル2

故障から戻ったQHY9カメラの故障原因がさっぱり分からない。故障個所はメモリレジスタで原因は静電気、アースを十分ら取れとのコメントだが、何のことやら。販売店にもっと丁寧に教えてよとメールを送っても反応なし。QHYCCDに直接聞いてみることにした。まだ回答は貰っていないが、先日NGC2359(カブト星雲)のベランダ撮影をやり、撮影データは最初の1枚確認し、あとは自動撮影した。翌日画像処理を始めて見たら画像デーがどうもおかしい。かなりのデータがHαで撮ったつもりがOⅢになっていてフィルターが正しく動作していない。再現してみようとカメラをPCに繋いだ所、PCにカメラは認識されたもののカメラはウンともスンとも動かない。またぞろ故障かと思いきや点検してみると、カメラ本体の電源ケーブルが抜けかかっている事が分かった。電源ケーブルの接続部はUSBケーブルも一緒にカメラから簡単には抜け落ちないように補助のパーツを使っているが、これがユルユル状態になっていた。ケーブルを接続し直すことでこのトラブルは解消したが、ベランダ撮影でのフィルターワーク誤作動の原因はもしかして・・・。電源はフィルターホイールへも供給されているので、フィルータ電源がONになったりOFFになったりの状態が起こったのかも。もしかしたら最初のトラブルもこれに起因しているかもしれない。そこでケーブル脱落防止だけはやっておこうと、アルミ板で接続部をサンドイッチしボルトで締め付ける方式でやってみた。ボルト締め付けはやり過ぎると良くないので、ケーブルをちょっと引っ張っても抜けない程度に抑えた。

冒頭に出てきたNGC2359はHαが2枚、OⅢが10枚、SⅡが4枚と意図しない枚数になったが、HOSカラー合成でやってみた。
<QHY9カメラのケーブル接続部と抜け防止補強>
写真左はケーブル接続部での固定補助の樹脂ハウジングの上フタを外した状態。樹脂部にナットが埋め込まれているが、ナットの四隅を樹脂がちょっとだけ覆っているだけなので、ボルトを強めに締めて樹脂部は破断してしまったようだ。ユーザーによる扱われ方に配慮無しの設計だ。多分このようなトラブルは結構あるのではないか。カメラ取説にはこのハウジングの事には何にも触れていない。写真右は樹脂の上フタを付けた状態でアルミ板(幅10mm板厚4mm)でサンドイッチしボルトで押え付けた状態。アルミ板のボルト穴加工やネジ切は自作した。
イメージ 1
<NGC2359カブト星雲 HOSカラー合成>
背景のフラットムラは何とも補正しようがなく、やはりベランダ撮影の画質はちっとも良くない。ELパネルでのフラットデータを使っても補正し切れない。ベランダでのスカイフラットデータはフィルターが実際は動いておらず没でトホホの一夜
イメージ 2
撮影日時 : 2017.12.09 PM23:54~ 撮影場所 :ベランダ
機材       : UN25410(25cm反射) + 2korrレデューサ (合成後730mm, F2.9)
               + QHY9S-M (Optlong社フィルター)
撮影条件 : 冷却温度-15℃、ゲイン11、オフセット値 112
               Hα :10分×2枚、OⅢ:10分×10枚、SⅡ:10分×4枚 露光時間計 160分
画像処理 : ステライメージ8でカラー合成(HOS)後、マトリクス色彩補正で色調整
     Photoshop CCで仕上げ