C#7の星空周遊

愛知県の山とベランダで星空撮影

静かなオリオン座とレンズ修理

オリオン座は明るい星雲がいっぱいあるので、賑やか写真にするには持って来いの星座だが、三脚固定で星流れが目立たない程度で撮ると、星雲は姿を消してしっとり静まりかえったようになる。
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 2019.12.28 PM21:50 茶臼山面の木、Samyan14mm・F4 + Canon KissX6i(HEUIB)
 ISO6400,10sec x 5枚 三脚固定
うるさい星雲のないオリオン座も良い眺めとなる・・・が、しかしこの写真は左側の星はかなり歪んでいて折角の雰囲気を壊している。左右で星の形が違うのは、レンズが傾いていてピント位置が左右で違うと云う事になるので、どの程度違うのか調べてみた。
右の写真は、上記のオリオン座撮影に使ったSamyan14mmで、写真中
の▽マークはピントが合った時のピントリングの位置を示している。
日中ベランダからの遠景ライブビューで確認し、写野左端と右端の
それぞれでピントがあった時のピント位置をマーキングしたもので、
左右でピント位置が違っていることを示している。
次に赤色はオリオン座撮影時のピントリングの位置を示していて、
写野左のピント位置はかなり外れていて、オリオン座写真の左端の
星像歪みと良く一致している。
写野左右での違いはこれで分かったが、次どうやってこれを修正する
か、片ボケを直す方法はないか調べてみた。レンズ購入先に送って修
理してもらうのが一番良いに決まっているが、自分でやる方法はない
かとあれこれ調べてみると、丁度Samyanレンズの片ボケ修理を紹介
した記事を見かけた。
レンズ後端にあるマウントリングの下にスペーサーを入れて補正する
方法なので、これなら自分でやれそうだ。

右の写真とその下の図はレンズ後端のレンズマウントとスペーサー位
置を示したもので、レンズの左側でセンサーとレンズの距離が大きく
なるように補正していることを示している。(レンズ後端にLEEフィル
ターを切って貼り付けてあるのでちょっと見苦しい)
スペーサーは0.05mm厚の銅箔テープを切ってレンズマウト裏側に貼
るので作業自体は楽なのだが、効果の確認作業とセットなので手間が
かかる。
スペーサーを追加してはレンズマウントを固定し、ベランダから遠く
の景色でピント位置を確かめ、左右のピント位置の差が大きい場合は
またレンズマウントを外してスペーサーを追加する、と言うトライ&
エラーでしかやれない。 
夜ベランダからの街明りで写野左右端の周辺歪みを確認した所、左右
差は随分改善できたが、やはり星像で確認したい。しかしここ数日晴
れないのでまだ確認できていない。